山田孝之&成海璃子 インタビュー eiga.com(2008/9/22)


山田孝之が演じる飯塚さとしにある日、イキガミが届く




優秀だが盲目の妹とチンピラ風だが妹思いな兄

間瀬元朗の同名人気コミックを松田翔太主演で映画化した「イキガミ」で、兄妹役を演じた山田孝之と成海璃子にインタビュー。生命に対する意識や価値を高める“国家繁栄維持法”の下、18〜24歳の若者の1000人に1人の確率で政府から死亡予告証=通称:逝紙(イキガミ)が発行され、それを受け取った若者は24時間後に死亡するという世界。松田が演じるイキガミ配達人・藤本により、24時間後の死を知らされた飯塚さとし(山田)は、人生の最期に、たったひとりの盲目の妹・さくら(成海)に自分の角膜を移植させるために奮闘する。涙なしでは見られない、この兄妹愛を演じた2人の素顔は?(取材・文:編集部)

物語で最大の山場となる兄妹を演じる
物語で最大の山場となる兄妹を演じる

■注目の若手が兄妹役で初共演

――おふたりは初共演ですが、初めて会った時の印象は?

山田:「初めて会った時に彼女の年齢を知ったんですよ。確かその時は……」

成海:「15歳でしたね」

山田:「驚きました(笑)。それまでもテレビで見たことはありましたけど、現場でいつも落ち着いているから、大人だなぁ……って。ただ、一度、監督やキャストのみんなと食事に行く機会があって、その時に何故かわからないけどすごく笑っていて、15歳らしいところも見えたなと思いました(笑)」

成海:「私も山田さんの作品は見たことがあったんですが、共演は初めてだったのですごくうれしかったです。ただ、最初の頃は何を話していいのかわからなくて、何も話せなかったんですけど」

山田:「僕も最近はだいぶ慣れましたけど、もともと人見知りなところがあって、相手に構えられるとこっちも構えちゃう。だから最初はなかなか話せませんでした。でも、僕はずっと見つめてましたよ。妹として愛さなくちゃいけないから、とにかく『かわいい、かわいい』って(笑)」

――いつも共演者の方を役として見ることが多いんですか?

山田:「そうですね。あと、今回は特に撮影期間がわりと短い上に、2時間全部がこの兄妹のストーリーというわけでもなくて、ポイントがギュッと凝縮されているから、気持ちや感情を昂ぶらせるのが大変だったというのもあります」

――なるほど。それでは、今までのお互いの作品で印象深いものはありました?

山田:「踊ってたやつ。“だん、だん、だだん、だん”(※板硝子協会のエコガラスのCM)って(笑)」

成海:「それなんですか(笑)。私はドラマでも映画でもよく見ていましたけど。なんだろう……シンクロのやつ(※テレビドラマ版『WATER BOYS』)とか?」

山田:「そういうイメージでした?」

成海:「というわけでもないですけど(笑)。でも、今ちょっとそれを思い出しました」

■それぞれの役作り

――山田さんは今回はチンピラっぽい役で、「クローズZERO」でも不良役をやっていましたし、一方で「手紙」のようなシリアスドラマあり、「電車男」もありで、得意、不得意なものってあるんでしょうか?

山田:「特に得意、不得意はないですけど、自分の基本のテンションが明るいタイプではないので、そういう役のほうが自然体のテンションをやる時にやりやすいです。自然体で明るい人をやる時は、常にがんばっていなくちゃいけないから。今回も妹といる時は声を明るくするので大変でした。さくらは相手の表情が見えないから、声で気持ちを伝えなきゃいけないわけですが、さとしは嘘ばっかりついていて、苦しくても明るい声で振舞っていたりする。自分でもそうやっているつもりだったんですけど、まだまだだったみたいで、監督からは『もっと明るく!』と何度も言われてました」

――成海さんは盲目の役で難しかったところは?

成海:「一番最初に盲学校に行き、実際にお話をさせてもらったり、目の見えない方々が日常的に動くというのはどういうことかということを教えてもらってから現場に入りました。あとは、撮影用に白く濁ったコンタクトレンズをつけていたんですが、私はもともと視力がすごく悪いんです。なので裸眼にあのレンズを付けていたので、実際によく見えなくて、モニターもよく見えていなかったので、本当にできているのか最初は不安でしたけど、そのあたりは監督とよく話しながら進めていきました」



兄妹に心を動かされる主人公・藤本


原作モノに対する取り組み方はそれぞれ

画像1

■主演・松田翔太や共演者の印象

――松田翔太さんとの共演はいかがでしたか? 松田さんの役は常に一歩引いていた感じだったのが、最後にこの兄妹のところで踏み込んでくるわけですが。

山田:「大変そうだと思いました。順撮りじゃなかったし。僕らの話は3つ目ですけど、たぶん2番目に撮っていたと思うから。彼の演じる藤本という人物は、気持ちを押し殺すように教育されていたのが徐々に壊れていく……という流れがあるのに、その壊れるところをやって、次にその中間のところをやんなきゃいけないとか」

成海:「私は残念ながら、映画の中では目線すらあわせていないんです。なので、次はまたいろいろお話できる役で共演したいですね」

――映画は大きく3つの話で成り立っていますが、完成したものを見て感想は?

成海:「原作を読んだ時も感動したんですけど、その原作を読んで感じた部分が映像になるとより感動できて、すごいリアルだと思いました」

山田:「『塚本高史、ずるい』って思いました(笑)。あの泣きっ面はね……彼がテレビの前で泣きながら歌うところでグッときました」

■原作モノの難しさ。原作と映画の違い

――山田さんは原作は読んでいないんですか?

山田:「基本的に原作は読まないんです。原作が邪魔になると言ったら原作者の方には失礼ですけど、原作は原作であって、映画を作る上では台本が正解だから。原作を読んでなるほどと思っても、台本では違う部分があったりすると、そこで疑問を持ってしまう。それが嫌なんです。それに、漫画だと見た目まで出来上がっているから、すごく意識してしまう。撮影が終わった後にしても、自分が思い切って信じてやったものに疑問が生じてしまうのが嫌なので。原作は原作。だから読まないです」

――成海さんは山田さんのように感じることはないですか? 「神童」なども漫画原作でしたが。

成海:「原作は原作で自分が何か感じられればいいと思ってます。それはそれで別と思いながらやってます。なので一応、原作は読むようにしてます」

――最後に、この作品を通して生死について考えたことがあれば教えてください。

成海:「死ぬってこういうことなんだなと思いました。死んだら家族も失うし、いまこうして普通にあることが幸せかどうかはわからないですけど、死んだらそういうものも全て失うんだなということを改めて感じました」

山田:「人はいつ何が起こるかなんてわからない。今日、帰りに事故で死んでしまうかもしれない。そうしたことは常に思っているんで、この映画をやって変わったとかはないですけど、ただ、台本を読んですごく面白いなと思ったのは、国とか法律とかの怖さを提示してるというところです。『どうですか、こういう中で生きさせられている感覚は?』って言われているような気がして。そこがとても興味深くて、ニュースやワイドショーでも国会議員や役人が話している様子をすごく見るようになりました。彼らは何がしたいんだ、次は何するつもりなんだ、この人たちが決めたことの中で僕らは生きているんだ……と」

「国家や法律の恐さ、感じてほしい」 映画『イキガミ』出演:山田孝之インタビュー TSUTAYA online
山田孝之 ニュース

2008年09月26日 18時06分 更新 (C)2008間瀬元朗/映画「イキガミ」製作委員会

山田孝之

政府より発行される死亡予告証:通称“逝紙(イキガミ)”を受け取った者は24時間以内に必ず死亡する──。国家繁栄維持法が施行された世界では、18歳から24歳までの若者が1000人に1人の割合で国家に殺される。そんな突飛なアイデアで、生きるとは何か、正義とは何か、愛とは何かを訴える人気コミック『イキガミ』が、ついに映画化となった。そこで、イキガミが届き自分の角膜で妹を救おうとするチンピラ・飯塚さとしを演じた山田孝之に、映画の魅力を語ってもらった。

「法律としては、ナイス!アイデアだと思いましたね。決して賛成というわけではないけれど、間違っているとも思わない。否定する理由がないんです。だって今の法律でも反対した方がいいものはあるだろうし……そう思いません? もしも現実に国家繁栄維持法ができたとしても、30年後の世代にとってその法律は当たり前なわけですからね」。
 確かに一理ある。そして「何かを提示できるところ」がこの作品の良さであり、また演じる面白さだと続ける。
「以前『手紙』という映画に出たときにも感じたことなんですが、“泣けました、感動しました”と言ってもらえるのは嬉しいけれど、“考えるきっかけになりました”と言ってもらえるのはもっと嬉しい。人間ってどう思う? 法律ってどう思う? と提示している『イキガミ』は、観に来てくれた人を楽しませるだけでなく、感動させて泣かせることができる作品なんですよね」。
松田翔太演じるイキガミ配達人が死亡予告証を届ける先は、メジャー・デビューしたばかりのミュージシャン、政治家の母を持つひきこもりの青年、盲目の妹のために最後の24時間を生きようとする兄──。誰もが共感できる人間ドラマに人々は涙するのだ。

だが、泣かせるためには役者の演技力も必要だ。『電車男』、『そのときは彼によろしく』、『クローズZERO』など、すでにその実力が認められているだけに大きなプレッシャーがあったと思いきや、彼の口から発せられたのは「役のハードルが高い低いというのはない」、「演じることがただただ面白い」、「どんなに辛いことがあっても“よーい、スタート!”から“カット!”がかかるまでの間はそれを完全に忘れている」。これだけで山田孝之がどんな俳優であるかお分かりだろう。そう、ストイックという簡単な言葉で表現してしまうことをはばかってしまうほどの根っからの役者なのだ。毎度お馴染みの質問「今回の役作りは?」に対しても、彼は「作る」ではなく「(役に)近づいていく」という表現を使う。
「映画の撮影期間は、自分のことを考えるよりも役のことを考えている時間の方が圧倒的に多いんです。撮影中は次のシーンのこと、一日の終わりには明日の撮影のこと、作品全体としてはクライマックスをどう演じるか、家に帰ってもずっとそれが続く。だから、役をものにするというよりも自然と役になっていく感じですね」。
もちろん、考えた分だけ壁は増え、演じる面白さがあるほど苦しみも増える。今回はあるテクニックでさとしを演じたのだと苦労話を聞かせてくれた。
「こだわったのは声のトーン。妹のさくらは目が見えないわけだから、どんなに僕(さとし)が辛そうな顔をしていても声が明るければ騙せるんです。でも人って明るい声を出すと自然と顔がゆるんでしまうんですよ。暗い表情で明るく話せるように鏡を見ながら練習したけれど、これがけっこう難しくて。だけど、その時ふと思ったんですよね。さとしは役者じゃないよな、普通の男がそんなに上手く演じられるものなのか……って」。
台本に書かれていない背景を汲み取ることで見えてくるものがある。結果、行き着いたのは──
「さとしは幼い頃に両親を事故で失い、目が見えなくなった妹を支えるために恐喝まがいの悪事をたくさんしてきたと思うんです。そういう生き方をしてきた男だから、声だけで嘘をつくことができてもいいんだと」。

映画のテーマについて、演じた役について、飾ることなく思いを語る山田孝之だが「昔は人見知りが激しかったんです」と、自分自身のこととなると少々照れくさそうに話す。
「相手が人見知りだったり、構えたりすると、もしかして話しかけてほしくないのかもって、こっちも尻込みしてしまうんです。気持ちを言葉にするのも得意じゃないし。だから今回も妹役の成海璃子ちゃんと最初はなかなか話せなくて。でも僕らは寄り添って生きてきた兄妹で、さとしにとってさくらはかわいい妹ですからね。その空気感を出すためにも撮影が始まる前にコミュニケーションをとらなきゃ、何とかして喋らなきゃと頑張りました」。撮影のシーン以外で話すきっかけを得たときは相当嬉しかったのだそう。そんな兄妹愛をはじめ、親子、友人、様々な人間関係が生み出す絆もまた見どころと言える。

そして最後に『イキガミ』から確実に受け取って欲しいことがあるとメッセージを残してくれた。
「それは国家や法律の恐さですね。この映画では国が決めたルールのなかで歯向かえずに生きている人々が描かれているけれど、僕らも同じ。その恐さを感じてほしい」。

(Interview:Rie Shintani)

CINEMA flash

リ「イキガミ」
2008年9月27日より
全国東宝系にて公開







インタビュー:山田孝之

俳優・山田孝之さんといえば数々の人気テレビドラマや映画に出演し、そのたびに説得力ある演技を見せてくれる実力派。
彼の出演する新作『イキガミ』は「国家繁栄維持法」により、国民の“生命の価値"を高めることが社会の生産性を向上させると信じられている世界が舞台。
この映画で政府から死亡予告証「逝紙(イキガミ)」を受け取り、最後の一日を生きることになる青年さとしを演じた山田さんが、映画の見どころから俳優としての生き方について語ってくれました。

最後の24時間は独りで…
「イキガミ」は現実の社会
演じる=役の1部になるコト
リアルに見て欲しいゥ

ラこの『イキガミ』では24時間後に死ぬことを宣告される青年という、難しい役どころですよね。

僕が演じたさとしは、最初は自分の死について考えるけれど、(目の見えない)妹に角膜を移植することを思いついてからは、死のことは考えずに行動するようになる。
自分が24時間で死ぬからどうしよう、ということよりも妹の人生、妹の目の方が大切なんですね。
だから、逆に「あと24時間で死ぬ」ということは考えずに演じましたね。表情に出ると半端になってしまうから。
ただ、そうやってずっと妹のために行動していたからこそ、彼は「もう妹の顔を見ることができないんだ」と思った瞬間、初めて死というものを受け止めることになった。
その瞬間を意識して演じました。

ラ私もあんなお兄さんが欲しい!と思う女性が大勢いると思います。さとしとご自身との共通点は?

あまり死を特別なことだとは思っていないところかな。死ぬのがイヤだ、怖い、なんて考えていたら、さとしはあそこまで妹のために動けないと思うし、僕も同じです。さとしも、妹のためとはいえ人を騙すような仕事でおカネを稼いでいますよね。でも、生きているということはただ命や意識があるということではない。彼はあのイキガミが届いたときから初めて、本当に生きることができたんだと思うんですね。そういう意味では、僕もたぶんイキガミが来たからって焦らずに受け入れられると思うんです。

ラホントですか?!

あ、あと24時間で終わりか…って感じかな。
この作品に出たからというわけでなく、僕はこれまでも常にそういうことを考えてきました。
先のことなんてわからないですからね。今日、帰りに交通事故で死ぬかもしれないし…。だからイキガミが届いても同じかな、と思うんです。
でも世の中には「あと3日で死ぬ」って人だっているわけですよ。常に自分もそういう状況にいると思ってるんです。

ラじゃ、もし山田さんがイキガミを受け取ってしまったら何をしますか?

1人でいたいですね。基本的に僕は1人で過ごすのが好きということもあるんですけれど、外には出ないかな。
あと、友達とかにもイキガミが来たことを知られたくないかもャ
誰にもバレずに1人、酔いつぶれてバタンと寝て、そのまま24時間が来て…というのがいいですね

ラこの映画で描かれる社会について、どう思いますか?

僕はこの社会を特殊だとは全く思わないですね。"イキガミ"そのものに関しては特殊だと思うけれど、それはイキガミというものが今この世の中にないものだからというだけで。
だって、逮捕や死刑という制度がなかった時代の人たちにとっては、「法律というものができて、ルールを破ったら牢屋に何年間も閉じ込められる」ということはやっぱり非現実的なことだったと思うんです。
今、僕らは自由に生きているつもりでいるけれど、それは決められた範囲内でだけのこと。
本能のままに生きられるわけじゃないォ
現代の状況は、映画の状況と何ら変わらないと思うんです。

ラご自身も、映画の中の日本の人々のように、考えをコントロールされていると思うことがありますか?

あります。
昔の弱肉強食の時代のように、生きるために奪い合うことはできませんよね。
それに、今はテレビや雑誌などメディアがいろいろあって、洗脳しやすい世の中だと思います。ハヤリものが簡単に出てくるのもそういう理由ですよね。
そういう面から考えても、『イキガミ』の世界が非現実的だとは思わないです。

ラそんな山田さんにとって自由とは?

うーん、今はもう、自由というのは無理だと思いますォ
僕自身、今まで生きてきた経験や知識からは、完全に自由にはなれないですしね。
時代の流れもあるし、自分自身に染み付いているものもありますから。

ラこの作品を観る人に、どんなメッセージを伝えたいですか?

ただ「感動したゥ泣けるゥ」という作品ではなく、法の怖さ、国の怖さとは何かィということですね。
世の中で「偉いとされている人たち」が作った枠の中で僕たちはルールに従って生きている。
ルールから外れた人は檻に閉じ込めます、という世界で生きているんです。
そしてこういうルールって結局、全部人がつくったもの。
そう考えると、この映画で描かれているのは「人間の怖さ」そのものだと思います。
感動して泣いていただけるのもうれしいですが、僕としてはその「人間の怖さ」の部分を見て欲しいですね映画の中で、イキガミを作ったのも人間ですから。
そこは監督も気を遣われたところで、この映画を見てくれた人が「生きるとはなんなんだろう」と考えてくれたらうれしいですね。

ラ本作ではどのような役作りを?

僕は頭で考えたり、見た目から作っていって演じるタイプではないので、とにかく妹に対する愛情というものを意識しました汾ャ海さんと、極力話そうとしたりもしましたね。
ただ、お互い人見知りなので、現場でずっと彼女を見てたり……ヌ
彼女がちょっと笑ってたら「カワイイな〜噺ワイイな〜肇とか言ったり(爆笑)弗「彼女はすっごい大好きな妹なんだァ本当に可愛くて、自分の命より大切なんだゥ」ってずっと自分に言い聞かせてましたね。
もう変態みたいに(爆笑)ゥ

ラ変態ってゥ(爆笑)では、実際に兄妹を演じていかがでしたか?

……逆にどう見えましたィ

ラとっても微笑ましい兄妹で、うらやましいな〜ニ氓ニ思いながら見てました

じゃあ、努力の甲斐があったのかな(笑)

ラ成海さんは馴染んでくれました?

うーん、どうだろうォ
特に女優さん…女性は皆さんそうですが、すごく頭がいいから、緻密に計算して役を作る方が多いんですね。
僕は反対で、そのときの気持ちで動いて演じるタイプの役者なので間やセリフがそのときそのときで違ったりするんですェ
だから成海さんも、けっこう初日とかは大変だったかも…ヌ(笑)

ラいつも直感的に演じる方なんですか?

そうですね。脚本家の方や監督は映画の全体を通して見て下さっているけれど、やっぱり役のことを一番知ってるのは、実際に演じる僕だと思うんです
なので、頭で考えてどう演じるか、というより、ひたすら演じる人物のことを考えて理解して、自分がその人物の一部になる感じですね。
そうやって演じているので、現場で相手の出方や雰囲気、それどころか天気や湿度などでも、ちょっとしたセリフ回しが変わってきたりしますね。

ラ松田翔太さんとはいかがでしたか?

大変そうだな、と思いましたねォ
彼(が演じる藤本)がきっかけで、周囲の人は人生が変わっていくんです。周囲のみんなが感情的になっていく中で、彼1人淡々としていなきゃならない役どころなんですェ
その気持ちの変化や流れを表現するのは本当に難しそうだな、と思いましたねォ
本人もすごくストレスが溜まったと言っていましたしね。

ラこれまでシリアスな役とコミカルな役、どちらも演じられている山田さんですが、実際に得意なのは?

得意、不得意というのは意識したことはないんですが、やりやすいのはどちらかといえば暗いというか、何か背負っているような役ですね。気持ちが理解しやすいんです。

ラ演じてきた役の中で、いちばんご自身に近いと思うのは?

近いのは…電車男ですねゥ(爆笑)

ラえィホントですかィ

ウソですゥ(断言ゥ)
でも、どの役も全部僕ではあります。例えば『クローズ ZERO』も『電車男』も『手紙』も、僕の中の1部をデフォルメして作ってる感じです。
誰かの役を演じて見せるということは、そのキャラクターを2時間前後という短い時間で伝えるために、どこか1箇所をわかりやすく感情を広げてみせるということなんです。
例えば暗い人ならとにかく暗く見せるとか。
だから僕はいつも、その人になったつもりで演じてはいるけれど、それは僕が(台本を)読んで受けたイメージだし、僕の感情で考えたもの。
だから、どの役も結局僕に近いところはありますね。
それに単純に顔は変わってないしヌ(笑)

ラ『252 生存者あり』『鴨川ホルモー』『MW』と今後も話題作への出演が続きますが、。お忙しい毎日のリフレッシュ法とは?

むしろリフレッシュしないです、僕は
リフレッシュしたら終わっちゃいそうで。ずっとストイックに自分を追い込んでるほうがいいですね。酒を飲んだりはしますけれどホ

ラこの映画でも瀧本監督とお酒を飲んだそうですね。

監督と、松田くんとも飲みました。
監督とは、初めて会った日に夕方から朝まで飲んだんですよヌ
映画の話というよりも、気楽な身の上話をしたり、ひたすら酒を飲んで、お互いを理解するようにしました。なので初日に現場で会った時にすぐに意見を言い合えるようになりましたねフ

ラ最後に、本作をご覧になる読者の皆さんにメッセージをお願いしますァ

女性にはやっぱり感動できるって言ったほうがいいのかなィ
じゃあ…この秋一番泣ける話題作ァ(爆笑)

ラいや、山田さんの生の声が聞きたいですミゥ

兄妹愛はもちろん、家族愛、友情など、もちろん感動できる部分はたくさんあります。
それに生きることについて考えさせられる作品なので、毎日の活力になると思います
それと、この映画をちゃんと本気で楽しむためにはすごくリアルに見て欲しいと思うんですァ
この映画は9月27日から始まりますが、その1ヶ月後から映画の中に出てくる「国家繁栄維持法」が本当に始まるゥって思って観て下さい。
そうすれば、ただ観るよりも、たくさん見えてくるものがあると思います
その上で感動して泣いたりとか…(笑)
この秋一番泣ける映画なので、ハンカチ5枚持ってきて下さいゥ(爆笑)
ああと塚本高史の顔が最高ですゥ部屋で、泣きながらギター弾くシーンです氓アれがまた、暗闇でやってるわけですよ。
「くそーゥいい顔しやがって…」って思いましたね。
見てて泣きそうになったからずっと画面の下見てましたもんヌ(笑)
あそこは見どころです、って書いてください(笑)

これまで確かな演技力でどのような役もまるで自分自身かのように演じ、役者としての幅を見せてきた山田さん。
その素顔は、自分の考えを自分の言葉でしっかり話す誠実な面と、シリアスな表情で冗談を言って笑わせて下さる明るい面があって、まさしく一筋縄じゃいかない男ァという感じ。
今後の活躍がますます気になります

そんな山田孝之さんが、チンピラだけど心優しい兄を演じる『イキガミ』は、9月27日(土)より全国ロードショーですゥ
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